Shimmering Hollow Cavernには、3か所にコウモリのコロニーがあります。種はキクガシラコウモリ(Rhinolophus ferrumequinum)と推定されており、洞窟の奥の静かな区画を好んでいます。ツアー中に「なぜフラッシュ禁止なのか」と聞かれることが多いので、ここで詳しく説明します。

コウモリにとって洞窟は何か

コウモリにとって洞窟は、繁殖と越冬の場所です。特に冬眠中(11月〜3月ごろ)は体温を下げてエネルギーを節約しており、この時期に強い光や大きな音で目を覚ますと、蓄えたエネルギーを消費してしまいます。最悪の場合、春を迎える前に死亡することがあります。Shimmering Hollow Cavernでは、冬眠期間中は第3区画への立ち入りを制限しています。

フラッシュ撮影がなぜ問題なのか

コウモリの目は光に敏感です。突然の強い光は、コウモリを驚かせ、飛び立たせます。一度飛び立つと、着地場所を探して洞窟内を飛び回り、エネルギーを消費します。繁殖期(5月〜7月)には子どもが巣にいるため、親が巣を離れることは子どもの生存に直接影響します。スマートフォンのフラッシュも同様です。

大声が問題になる理由

コウモリは超音波を使って空間を把握しています(エコーロケーション)。人間の声の周波数(100〜8,000Hz程度)は超音波ではありませんが、大きな音は洞窟内で反響し、コウモリの感覚を乱します。特に子どものコウモリは、親の超音波を頼りに位置を把握しているため、騒音環境では親子の通信が妨げられます。

私たちがルールを交渉不可にしている理由

「少しくらいいいでしょう」という例外を認めると、ルールは機能しなくなります。フラッシュ禁止と大声禁止は、Shimmering Hollow Cavernで唯一「交渉の余地がないルール」です。これは、コウモリのコロニーが2011年の発見時から現在まで3か所で維持されていることと無関係ではないと考えています。

コウモリを見たいときは

夏の夕方(7月〜8月)、日没前後にコウモリが洞窟の入口から飛び出してくる様子を外から観察できます。ナイトケイビングツアーの参加者は、出発前にこの「フライアウト」を見ることができます。双眼鏡があると、より楽しめます。

コウモリは洞窟の生態系の一部です。彼らがいることで、洞窟は単なる岩の空間ではなく、生きた場所になっています。ルールを守って来てくれる方に、感謝しています。